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Posted by おてもやん at

70歳のお盆

2008年03月21日


先日「このお盆修理出来ますか」と
持ち込まれたモノです

隣町の方でした
その方のお母様が
嫁いでこられた時に
持参されたモノのひとつだったそうです




私がもう70だから
このお盆は最低でも70年は
経っているとのことでした

ヒビ割れしていたり
反っていたり
一見 修理不可と思いました
修理するより新しく作った方が
コストはかからないものです




しかし
その方にとっては形見であり
宝物です

そのお盆は「ミズメ」という材で
作られていました
70年前にこの地方に
挽き物の技術があったことを
改めて認識しました


確かに
人吉市から鹿児島県大口市の間に
「木地屋町」という所があり
漆器が作られていたという資料は
残っていますが
現在 その伝統を受け継いでいる人は
いないと思います


私もこのようなお盆も作りますが
技術はほとんど独学です
だから伝統を直接受け継いでいるわけでは
ありません

山に囲まれ木工には
恵まれた環境のはずなのに
木工が産業にはなっていません

木工の今までの事
木工のこれからの事

このお盆に触れながら
いろいろと考えさせられました
そのための
仕事だったようにも思います

下2枚の画像が
仕上がったお盆です
技術や素材がしっかりしているモノは
修理出来るものだと再認識しました
















  


Posted by ウッドラフ〔woodruff〕 at 10:37Comments(6)工人舎【木工芸〔Woody Craft〕】