工人舎・木のモノ語り

桑の削り箸



普段は｢鉄木｣ウリン（ボルネオテツボク）で製作しておりますが
どうしても｢桑｣でとご注文を頂くこともあります

｢桑｣材は国産材としては最高級品にランク付けられています
茶道の道具や小木工品に好まれて使われます
桑材の色や風合いが日本人の感性に合うのでしょう
ただ良質の桑材は極めて少なく｢箸｣を作るのには
木目が素直な｢柾目｣のものでないと箸が曲がってしまうことがあります

｢鉄木の削り箸｣と｢桑の削り箸｣は見た目にはよく似ています
しかし手触りは若干｢桑｣のほうが軽くソフトです

｢鉄木の削り箸｣と｢桑の削り箸｣も製作方法は同じですが
心持ち｢桑の削り箸｣の方を太く仕上げています
鉄木に比べて木質が柔らかいからです

また最近の｢マイ箸運動｣はいかがなのでしょうか
時々｢割り箸｣の使用量と家一棟分の木材の量を数字だけで
比較して｢割り箸｣があたかも無駄で使わないのが｢エコ｣だと言われているのを
ウェブなどでお見かけ致します
｢家｣を立てられる良い材料で｢割り箸｣なんかは作りませんよね
外国からの輸入物は論外ですが・・・

追伸
桑の実は
マルベリーと呼ばれ工人舎では｢ジャム｣に加工しています